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相続税

相続した財産が法律で定められた基礎控除額を上回った場合、支払いの義務が生じます。基礎控除額は「相続人の人数×600万円＋3,000万円」で算出され、例えば相続人が3人いた場合、控除額は4,800万円です。

財産の合計額は株式や現金、不動産といった財産を全て合計したうえで、借金などの負の財産を差し引いて計算します。相続する財産が基礎控除額を上回った場合は、法律で定められた税率や控除額に則って税金を納めなければなりません。

相続税は、相続が起きてから10カ月以内に支払わなければならず、納税義務が生じるか否か早めに確認しておく必要があります。特に、アパートは評価額の計算が複雑なため、専門家に相談し、滞りなく手続きを済ませられるようにしておくと安心です。

贈与税

被相続人が亡くなってからアパートを相続するのではなく、生きているうちにアパートを譲り受けた場合は贈与税が発生する場合があります。贈与税の基礎控除額は、110万円です。

相続税を支払わなくてもよいことが事前にわかっている場合、110万円以上の財産を贈ると贈与税が発生するため、無駄に税金を払うことになってしまいます。

一方で、相続税が発生することがわかっているときは、あえて贈与税を納めたほうが税金の総額を低く抑えられるケースも少なくありません。

不動産取得税

アパートなど、不動産を手に入れた際に支払う税金です。相続でアパートを手に入れた場合には発生しませんが、贈与によってアパートを手に入れた場合には贈与税と不動産取得税の両方を支払う義務があります。引き継ぐアパートの評価額によっては100万円以上の費用になることもあるため、贈与を検討している場合には事前に計算し、支払うことのできる費用に収められるのか確認することが重要です。

固定資産税

アパートを引き継いだ後には、固定資産税を支払う必要があります。1月1日の時点でアパートを所有していた方が税金を支払う義務があり、被相続人が税金を払っていなかったときは相続人が支払うことになります。アパートを引き継ぐ際には、税金の支払いがきちんと行われているか確認するようにしてください。

都市計画税

市街化区域に不動産を所有している方に課税される税金です。固定資産税と同じタイミングで納めます。税率は高くありませんが、アパートの経営が苦しい場合は負担になることも考えられるため、現在の状況と納めるべき税金の額を事前に把握しておくことが大切です。

その他の費用

アパートの引き継ぎにあたっては、所有権が移転したことを示す登記を行ったり、申請に必要な書類を準備したりする必要があります。手続きにかかる費用は不動産の価値によって変わります。登記を司法書士に依頼した場合は、報酬として5万円から8万円ほどかかります。